大輪の花を咲かせよう
おはようございます。
今日は禅語、イエイエ、前後不覚なお話です。
前に、『一華開五葉』のお話をしましたら、
なかなか花びらの大きさが五つともに均等にならない。
でもいつかは、きっと・・・。
と、顔晴って(がんばって)おられる方からコメントをいただきました。
この方、とても素敵なおこころをお持ちの方ですが、
それでも、五葉(五つの花びら)がすべて
大きくなることを望まれていました。
そこで、その方へのコメントには、次のように書いたのです。
「花を咲かせるときに大切なことは、
根に充分な肥料と水を与えること。
また、葉を日光にあて、充分な光合成という外から受け入れた
エネルギーを変換して、それを別なエネルギーとして再び外に出すこと。
これが大切なことです。」
このようにお話をし、何となく伝わったかしらと思いながら、
具体的にエネルギーを作ったり、確認したりする術を
お話していないことに気付きました。
そこで今日は、だいぶ前にお話をしたことですが、
もう一度ここでお話させていただくことで、
具体的な方法をお示しできるのではないかと思います。
目次
スキルの使い方と自分軸の作り方について
今まで、幾つかのコーチング・スキルをお話してきました。
これらのスキルを使ってコミュニケーションをより
充実したものにしていきたいと言われる方が多いのですが、
個人間の会話の中でも、企業組織の中でも、
現実にスキルをスムーズに使えないと
諦めてしまう方がいらっしゃいます。
どうしてそれぞれのスキルがうまく使えないのでしょう?
頭では「そうそう、そうだよな。」と思っていても
いざ使おうとすると使えない。
ひとつの原因は、スキルをマニュアルと
捉えてしまっているからではないでしょうか。
2+4=○ 答えは6です。
という風に考えてはうまく使えないでしょう。
○と△=6 の考え方がうまくスキルを使うコツです。
5+1、3+2、10-4、2×3、そして、6+0 全部6になります。
相手によって、またその時の状況によって、
シュチュエーションも、
また、前提そのものも違ってきます。
まず、相手の言っていることをしっかりと聴くことが重要です。
だから、1回2回、失敗したからといって、
このスキルは使えないと言わないで、
何度も繰り返し、繰り返し。やってみましょ!
また、1回2回、うまく行ったからといって、
このスキルを使いこなしているなんて思わないでくださいネ。
相手は生きていますから、
相手に添ったこころを
スキルに纏わせてみてくださいネ。
以前、『徳山の棒』でお話しました、
「過去心不可得(かこしん/ふかとく)、
現在心不可得、未来心不可得」は、
まさにこのことを言っているんですネ。
われわれは過去から現在、そして未来へと
流れているとすれば、過去であると想った刹那、
現在に居ることになります。
そして、これが現在と感じた刹那、未来へと旅立っています。
このように観れば、われわれは、過去、現在、未来へと
変化し続けて生きていると考えてもいいんじゃないでしょうか?
あるいは、未来から現在、過去への流れもあるのでしょう。
不可得とは、得られないものと言う意味ですから、
もともと存在しないものと考えられます。
過去の心が存在しないとは、過去という事自体が、
瞬間に現在に移るのですから、過去に留まっている心も
その瞬間に無くなってしまうのですヨネ。
現在も、未来も同じです。
過去にも、現在にも、未来にも心が留まらないのであれば、
何処にも存在しないことと同じです。
チョイと小難しいことを言っていますが、
重要なことはこれからです。
何処にも存在しないものに、縛られ、囚われることはありませんよね。
だから、あなたの心は何にも束縛されることがないと言うことに成りますよネ。
相手のこころの変化に添って
あなたのこころも同じように変化していく。
だから、相手のこころにあなたのこころを
纏わせることが大切ではないでしょうか?
もうひとつ、スキルが使えないのは、
スキルを使うあなたの軸が、
しっかりしていないことが
要因とも考えられます。
相手を観るときに、相手も自分も常に変化
していく存在ですから、
観るあなたが変化しながらも、ぶれない軸を
持っていること、言い換えると、
観測点が同一であるようにすることが大切です。
自分の軸をしっかりとするために、「人生の輪」をつくる
今日お話する人生の輪は8つのジャンルから
作り上げます。
さて、「人生の輪」って聞いたことがない方のために、
ちょっと作りながら説明しますネ。
① まず、大きな輪を作ってください。
ノートに大きく○を書いてください。
② そしてこの○を8等分します。
○の中に、*標を入れて、この真ん中にーを入れると
8等分されたパイができるでしょう。
③ パイの外側に次の8つのジャンルを書き込みます。
仕事・キャリア、お金・財政、健康・肉体、家族・パートナー、
人間関係、学び・自己啓発、遊び・余暇、物理的環境
*物理的環境は、例えば、家を買ったんだが、そのかわり、
通勤に2時間掛かっているというような、現在の環境と考えてください。
④ 一つずつのジャンルを観て、今の自分の満足度を書き入れます。
パイを区別している線に10等分のメモリを入れて区分します。
そして、80%満足の場合は、8のメモリまでを色塗りしてください。
⑤ 8つのジャンルを色塗りしたら、その形状を眺めてください。
どのような形になりましたか?
その形を観て、思う事を日付と共にノートに記してください。
例えば、でこぼこしていませんか?
どこかのジャンルが極端に減っていませんか?
人生を切り開き、進んでいくときに、
この輪がでこぼこしている状態では、
回りにくいのではないでしょうか。
人生とはこのような様々なジャンルが
関係し合って創りあがっていくものです。
一つのジャンルで完結するものではありません。
必ず、他のジャンルと関係があります。
例えば、「仕事・キャリア」を最優先とするために、
「家族・パートナー」をまったく考慮しなかった。
この結果、定年離婚。
「妻よ、お前たちのために俺は40年間がむしゃらに働いてきた。」
これじゃ、遅いですよネ。
すべてのジャンルをバランスよくすることが大切です。
ただ、それぞれのジャンルをそこそこにと小さく纏まらないでください。
せっかくの人生です。ダイナミックに活きましょう!
以前、この「人生の輪」を作ってもらったところ、
完全な輪、しかもすべて100%という方がいらっしゃいました。
その人を観ていますと、確かに、活き活きとして、
仕事を、人生を楽しんでいらっしゃるのだなと感じました。
しかしながら、100パーセント、完全と思い込めば
その地点で満足してしまい動かないこともあります。
はずみがつき人生の輪がぐるんと回る。
そのときが、変化のチャンスでもあります。
そこで彼には、「今の年収を三倍にする。」という目標を掲げ、
スケールアップした輪を作ってみることを提案しました。
面白いですね。
「お金・財政」のジャンルの満足度を一旦、30%に落とし、
これを100%にするために、今からできること、
やるべきことを他のジャンルに書き加えていきました。
結果、3年で、年収5倍、他のジャンルも、より中身が充実したものとなりました。
さあ、皆さんも「人生の輪」を作ってみませんか?
この「人生の輪」については、
『クマさんの「接包」コーチング』(幻冬舎)に詳しく
図解で説明していますので、よろしければご覧ください。
今日はここまでお読みいただきありがとうございます。
クマこと高柳昌人(向龍昇人)でした。大輪の花を咲かせよう