禅語でコーチング「臨済の喝」(動画:3分40秒)
臨済宗の祖、臨済義玄(りんざい・ぎげん)禅師の教え方を「臨済の喝」と言います
さて、コーチングをやっておりますと、色々な方がいらっしゃいます。
せっかくクマに高いコーチングフィーを払っておきながら、
「今日は特に話したことはないなあ」なんて簡単に仰る方。
なんか仰っていることが堂々巡りで落ち着かない方。
嬉々とお話いただくのですが、現実を見据えていない方。
クマさんだけが頼りとすり寄ってくる方。
こんな人には、わたしのコーチングでは、「喝!」って使います。
(他のコーチは違うかも知れませんが)時間を掛けて、相手の話を聴くことは大切ですが、事によっては、一喝することで、相手の気づきや、行動を促す要因になることがあります。
皆さんは、「喝!」と言いますと、大声で心が震えるようになり、その瞬間、ハッと気づく。
あるいは、座禅を組んでいて、警策で肩をピシッと叩かれる。
このようなことを思い出されるのではないでしょうか?
ところで、臨済宗の開祖、臨済義玄(りんざい・ぎげん)禅師が、喝にも4つの使い方があると言っておられます。
1、金剛王宝剣(こんごうおうほうけん)の如く 剣で相手の迷いをスパッと一瞬に切ってしまう喝。
2、踞地金毛(こじきんもう)の獅子の如く、うずくまったライオンを見たら、あなたは怖くなって動けなくなるでしょ。
このライオンが一声吼えれば、百獣が平伏すと言われます。
このように一瞬であなたを竦(すく)ませてしまう威力ある喝。
3、探竿影草(たんかんようぞう)の如く、草の陰に隠れている魚を探り当てる竿のように、あなたの真偽、凡聖(ぼんしょう)を見抜く喝。
4、一喝の用を作(な)さず
この喝は声を発しない喝。全身、一挙手一投足からあなたに向けて発せられる喝。
このように、喝にも様々な言い方、使い方があります。
相手の状態を観ながら、喝を入れるのか、黙って見守っているのか、喝を入れるのならば、
この相手には今、どのように喝を入れるか。いずれにしても、相手をしっかりと観ていることで初めて出来ることです。
喝を受ける者は、一喝を受けることで、それまでもやもやしていたものが、フッと軽くなる。
あなたは、友達に激しく言われた一言で、
「自分はなんでこんなつまらないことで悩んでいたのだろう。」と
思った経験はありませんか?
その友達はあなたをしっかりと観ていてくれたのですね。
人は成長する動物です。
このような言葉があります。「大丈夫、三日会わざれば、刮目して見るべし。」
立派な大人に3日も会わなければ、常に変化している(成長している)ものであるから、目をこすって注意して見る必要がある。
成長するために、常に自分自身に「喝!」と言う言葉を投げかけ、
ぼんやりとしそうな自分を目覚めさせることが大切ですヨネ。
(これはクマの自戒です。)
人を育てるということは、自己に厳しくなければできません。
自己にばかり目をやる人には、人を育てる責任がないものと思います。
悲しい話です。
今日はこのようなことを動画でお話ししています。
文章とは違うエネルギーがあなたに届けば幸いです。
クマこと高柳昌人 拝
目次
「臨済の喝」 喝には4つあります
下記の「臨済の喝」をクリックして頂くと動画を視聴できます。