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「丙丁童子来求火」


変な言葉ですが、陰陽五行で、丙丁は「火」を表わしますので、
ここでは火の神様と考えましょう。

このご自分で大きな火焔を背負われた火の神様が、
火は何処に在る、火を探さねばとアタフタしている
様子を想像してください。

滑稽に見えませんか?

目次

あなたの手にある見えない宝物

「丙丁童子来求火」は、「へいていどうじらいぐか」と読みます。

丙丁童子という神様が火を探し求めているという意味です。

彼の背中には既に大きな火があると言うのに、
なぜこの神様は火を探しておられるのでしょう?

きっと、この神様には火がどのようなものなのかが
解ってらっしゃらないのですね。
だから、遠くを見て探し続けているんですね。

面白いですか?
それでは今、面白いと言って頷かれた方に問います。
「あなたが背負っているものは何ですか?」

今日は、荷物や産物では応えにはなりません。
案外と、丙丁童子を笑ってはおられないでしょ。

背負っているものが何かをはっきりと言える者は
なかなかいないのではないでしょうか。

また、この背負っているものの中に、自分の本当に
求めているものがあることになかなか気づかない
のではないでしょうか。

既に手にしている宝物

われわれは自分に近い処にこそ、本当に自分が求めている
ものが在るのでは。

いや、近いどころか、その宝ものを何時も離さないようにと、
仏様、神様が、あるいは親様が背負わせてくださったことを
忘れているのではないかとこの頃思うようになってきました。

このように考えますと、われわれは、この世に
生まれ出てくるとき、

この世で必要なものは全て持たされてくるのです。

火の神が火を背負っていることを理解し、
その火が他の者にとってどのように役立つものかを
きちんと把握して、

初めて、この方は、「丙丁童子」と謂う神に
なられるのです。

これと同じにわれわれ人間も自分が背負っている
ものを理解し、把握することが大切なような気がします。

禅語にこのようなことがあります。

ある修行僧が一度もその師に参禅せず、自分は大悟している
のだと周りに吹聴していました。

師がみかねて、この修行僧に、何故参禅しないのかと尋ねました。
この修行僧は、ただ一言、「丙丁童子来求火」。

丙丁童子のように自分が本来持っている火を忘れると言うことは
有り得ないことです。

私はこのように大悟しているから、自分の仏心を一瞬たりとも
忘れることはありません。

だから、もう参禅することは必要ないのです。
このようにでも言いたかったのでしょう。

師はこの修行僧を大喝し、山を下りる様に言います。

修行僧は、こんなことも理解できない師についている
ことはないと山を下ります。

途中で、あの師がこれほど喝を私に下さるには何か
大きな訳があるのではと思い返し、師の許に引き換えし、
自分が大悟と思っていることについて訊きます。

この師からは一言、「丙丁童子来求火」。

先程、自分で言った言葉なのですが、師から諭すように
言われたこの言葉に、修行僧はハッとします。

素直にこの言葉がこころに聴こえてきたとき、
修行僧は初めて大悟したと謂います。

われわれ人間は神に戻るためにこの世に生を
授けられたのかも知れません。

丙丁童子はわれわれ自身なのではないでしょうか?

アンカーを打つ

さて、ここからは、コーチングのお話です。
あるクライアントが言いました。
「もうどうしていいかわからない!」

このクライアントは、クマと一緒に、目標を倍にする
ことを目標とし、ご自分の変化を楽しむと言う方法を
受け入れ、急激に力をつけてきました。

そして、あまりにご自分のまわりが急激に変化することに
ついていけなくなってしまった時期がありました。

ヨットが制御できなくなったときには、
「アンカーを打つ」そうです。

アンカーを打って、援助が来るまで位置をキープし、
流されないように自分の現在位置を
知らせるとのことです。

コーチングの場合も似ています。
どうしていいかわからないと言うクライアントは
自分を制御できなくて怖がっている状態です。

また、現在のご自分の位置がわからなくなっている状態です。

このような状態のもとでは、おそらく、自分の進む方向も
観えなくなっていると思われます。

アンカーを打つ方法

「アンカーを打つ」方法をお話ししましょう。

1、まず、あなたの恐れをより少なくすることが重要です。

速い流れの成長の中で、進むことに恐れを抱き始めたならば、
それは今、現在も、あなたが、成長線上に居るのです。

具体的に、過去のあなたは、この地点に居て、
ここから成長が始まり、

この先の時点で、ここまで行くことができる
だろうと言うことを考えてみてください。

(このときに私はコーチングセッションで、
毎回ノートを用意していただき、その日に話したこと、
その事実、思った感情を書き込んでもらっていますので、
これを遡って読み直してもらう方法を
よく採ってもらいます。

2、今のあなたの現在地点を明示します。

あなた自身は、不安な状態ですから、

「自分はもはや、成長線上に居ない」

と思っているかもしれません。

よく観てください。

あなたは順調に成長線上を進んできて、
今は、ちょうどこの成長線上の
ここにいるのです。

3、もう一度、現在のあなたを内観して、
前の段階からどのくらい成長したかを
思い返してください。

このとき、気になる点が浮かんで来たら、
今ここで解決しなくてもいいので、
問題点を書き出しておいてください。

4、この先の成長線上のポイントにいくための
必要なこと、ものを私と一緒に考えましょう。

これもノートに書き出して見てください。
「こと」と「もの」を一緒にしないことが大切です。

5、4を実行して、上手く進んでいることを確認する。

この1から5までが、すべて「アンカー」です。

その結果、
あなたが掴むことは、

自分の思った以上のスピードで目標に到達
しつつあったので、かえって、何か不安に
なってしまっっていたことに気づくでしょう。

これは、一所懸命努力したからこそ起きたことです。

「安閑(アンカン)」としている人には、
「アンカー」の必要もなく・・・。

今日もいつもどおりの変化のない、
成長しないオチでお話でした。
これでは、暗化だ、アンカンね(あかんネ)。

クマこと高柳昌人(向龍昇人)でした。

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