ビジネスにとって大切なことー萩元晴彦と言うプロデューサーのことをお話します。
おはようございます。
これからお話しすることが2019年11月21日に掲載した文章です。
自分の考えを振り返ってみることはとても重要です。
2022年11月28日の私は、3年前の私に恥じぬ生き方を果たしているのでしょうか?
(ここからの文章は3年前の振り返りとなります。)
今、クマは新たに「合同会社結芽創造研究所」という会社を設立し、皆さんに「人と人の結び目」を仕事としてスタートしました。
そこでこれまでクマがお話してきたことをもう一度、最初に遡って読み返しています。
5年前に次のようなお話をしました。
「クマの目標とする方が数名いらっしゃいます。
今日は、萩元晴彦と言うプロデューサーのことをお話します。
萩元氏の代表作として、「オーケストラがやって来た」(1972-1983)の音楽プロデュース、長野オリンピック(1997)の開会式・閉会式の総合プロデュース、若き小沢征爾氏の第九をプロデュース、他に「遠くに行きたい」(テレビ番組、旅番組のはしり)等のプロデュースを挙げればどのようなプロデューサーであったかご理解いただけるのではないでしょうか。
あなたが、プロデューサー(勿論、会社経営者も含みます。)を目指しておられるのならば、われわれにとって大切なことは、知識を得ること、論理的であることももちろんですが、「共感」することの重要性を知っていただきたいと思うのです。
萩元氏は、プロデューサーに必要な13のキーワードとして、『婦人公論』(1994年ー1995年)に、「ホルショフスキーへの旅ープロデューサーは何をするかー」に掲載し、更には、テレビマンユニオンの入社式において訓示したものを今日は長くなりますが、考えて見たいのです。
1、恋する
プロデューサーは恋する人でなければならない。
恋する相手は真物であること。能力に応じて、熱中できれば何人に恋してもいい。誠実であること。恋人Aに恋人Bの存在を知られてもいい。会わせてもいい。AとBが恋し合えば、さらにいい。
*これを聴いていると、ビジネスでも必要な要素でしょ!!
2、天才を相手にする
プロデューサーは天才である必要はない。
「天才音楽家」のみが存在する。
天才は檻に閉じ込めると死んでしまう猛獣である。プロデューサーは檻から出ている猛獣の使い手でなければならない。拮抗する something がないと、喰い殺される。だから、プロデューサーは天才を相手にする。
3、説得する
プランニングし、演技し、演出し、資金も用意できれば説得しなくてもいい。命令すればいい。
プロデューサーは命令しない。技術を練磨して説得する。説得力は企画に対する確信と情熱から生まれるまず企画。最後は魅力ある人間になること。いるだけで説得したと同じ結果を得る。それが最高だ。全身全霊で説得する。
4、信じるアーチストを信じる。
プロデューサーの基本はそのこと以外にない。yes と言う。徹頭徹尾 yes と言う。信じられるアーチストを作る唯一の方法は信じること
5、哲学をもつ
哲学はそこに置いてあるものではないから、拾ってくるわけにはいかない。
自分で考え出さなければならない。その結果が前人と同じであってもいい。不思議なことに借り物では役に立たない。
6、夢見る
「プロデューサーに必要なもの全部を取り上げる。ただし、ひとつだけ残してやろう。」と神様が言ったとする
私ならば躊躇なく「夢見ること」と答えよう。言い換えれば「やりたいことだ。それがプロデューサーの絶対条件。意外にも「やりたいこと」を持つのは至難である。
*あなたは今、やりたいことがありますか?
7、植える
植える。温室にではなく、大地に。ときに荒野に。
植える、水をそそぐ、たい肥をやる、草を取る・・・、そして祈る。
農夫と同じである。その作業で農夫は大声を出すだろうか。
すべては静かな声で行われる。
「我は植え、アポロは水をそそげり。されど育てたるは神なり。」
パウロの言葉である。
植えるーー競争の場を与える。そして見守る
8、需要を作り出す
表面的な需要がないから供給はできないと考えない。
ものの需要は潜在しているにすぎない。
人々は具体的にどういうものを欲しているか示せない。
極論すると受け手にニーズはない。供給だけが需要を作り出す。需要を人工的に刺激するのではない。正しい考えで根気よく供給を続ける。方法はそれだけだ。プロデューサーは供給することで需要を作り出す。
9、統率する
プロデューサーの仕事は複数の人間とするもの、だから、組織の構成員を統率して、その能力を最大限に引き出さなければならない。統率する方法はさまざまだが、全員が室内楽奏者のような自由さのなかでいきいきと自発性を発揮し、最後にはプロデューサーの意図が実現できていれば最高である。
統率とは成員の自発性を統一することである。
10、集める
人、金、物のなかで最も重要なのは「人」だ。「播かれて良き地にあれば、三十倍、六十倍、百倍の実を結ぶなり」(マルコ伝第四章)
まず自らの場が「良き地」であること。そのものー音楽なら音楽ーに畏敬と愛情の念を持つ人間を「良き地」に集める。やがて集めるのではなく集まるようになる。
11、献身する
無条件で、無償で、ひたむきに芸術家に献身する。
devotee は「熱愛者」である。 devotee には「祈り」の意味がある。
プロデューサーは「愛し祈る人」である。祈りは献身から生まれる。植え、育て、競争の場を作って舞台へ送り出す。そして祈る。
12、見えざる手に導かれる
説明不能の真実。68年、『カザルスとの対話』を読む。
72年、プエルトリコでパブロ・カザルスの撮影に成功。
86年、ロンドンでホルショフスキーの名を聞く。
87年、ロンドンで演奏会を聴き来日を要請する。
同年、カザルスホールオープン。
88年、パブロ・カザルスの盟友シュナイダーと共演しカザルスホールにデビューした13歳の相沢吏江子が、カーチス音楽院に入学してホルショフスキーの生涯最後の弟子となる。
プロデューサーは見えざる手に導かれる。
13、熱狂する
熱狂できぬ者はプロデューサーたり得ない。
けれども、人間は命じられて熱狂するだろうか。それは「血」である。
熱狂する「血」が流れていない者はプロデューサーになるべきではない。
あらゆる新しいこと、美しいこと、素晴らしいことは一人の人間の熱狂から始まる。
以上13ヶ条ですが、いかがですか?
日本のテレビの創成期にこのような方がいらっしゃったからこそ、テレビの発展があったのではないでしょうか。
また、この13ヶ条はプロデューサーのみではなく、誰にでも当てはまることではないでしょうか。
われわれが社会人として、個々との繋がりを持つとき、企業組織の中での繋がりを考えるとき、この13ヶ条は多くのことを教えてくれるのではないでしょうか。」
今日は長くなり申し訳ございません。
ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。
クマこと高柳昌人(向龍昇人)でした。
11月1日にクマの第2弾として「季語と色で知る七十二侯」を出版しました。
第1弾で自分の基盤を築くためにコーチングのお話を上梓し、今回はこの基盤を豊かにするために日本の文化をお話しています。
是非、お読み頂ければ嬉しいです。
*2022年の現在は、上記の「七十二候」を使った感性を培うための「四季を通して日本を美しく観る」というセミナーと、20年前からずっと続けている「室町時代から続く日本式コーチング ー 相手を活かし、自分を活かす」というテーマのコーチングセミナーをやっています。
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