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第三十五候、 「土潤溽署」

おはようございます。

さてさて、今日からは、第三十五候、

「土潤溽署(つち/うるおうて/むしあつし)」です。

土が湿気で潤うと言うよりは、

ムンムンとした土息れの時期です。

溽署(しょくしょ)とは、湿気が多く蒸し暑い様子を
表しますので、両方が合ってますます蒸し暑くなるのですネ。
これは人間にはマイッタ季節ですが、
草木にとっては大いなる成長期に当たります。
湿気を吸ってますます葉が大きく、青さが増してきています。
外を見ますと、雨が降るか降らないかの

どっちつかずのイケズな模様。
だけどちょっと外にでりゃ、蒸し暑い。

だからって、個室に籠ってクーラー三昧。
なんて、なんか風情はないわいねえ。
こんな日は、ザッと一降り、おおっぴらに遣っ付けちゃってくれりゃ、

いっそ気持ちがいいってもんだ。
風も涼やかになろってもんじゃねいかい?
とか言っていると、雷さまと土砂降り。
こいつはまっぴら御免こうむらァネ。

妻よ、今日は晩に、冷ていビール飲みましょう!
つまみは何が良いでしょうかね? って訊くのも野暮だぜ。
ほれ、もう新子が出てんじゃないかい?
早く食わないと、あっという間に鰶(このしろ)に

なっちまうじゃあないかえ。

「早く、魚屋に行って新子を買ってきてくれでおくんないかえ?」
「早く行かなきゃ、途中で、小鰭(こはだ)、鰶(このしろ)に変わってしまうってもんだい!?」
なんて、江戸っ子だったら言いそうなもんだネ。
ちなみに、出世魚のこの魚の一番大きい姿を鰶と言いますが、
鮗と言う漢字を当てることもあります。

夏早し

新子捌いて

小鰭食(は)む (クマ:お粗末)

捌(さば)きながら、こはだに変わっちまうなんて、
そんなに大きくなるのが早くないかな?
こっちの方がいいかな?

夏食す

三枚重ねし

新子かな (クマ:お粗末)

オッカア(お母ぁ)!!
兎に角、今日は新子だぜ!!!
みんなもどうでい!!

それにしても、こっちは脳が

マンステール(フロマージュ)になりそうなくらいダゼ。

<時候を表わす季語>

あなたの近くに田圃はありますか?
苗代も新しい場所に落ち着いて、稲の背丈も
急に伸びているのではないでしょうか?
田圃一面が青々とする頃だと思います。

「青田(あおた)」と言う季語に代表される候です。
青田波、青田風、青田道などと言うこともあります。
もはや母は鬼籍に入りましたが、何故かこの時期になると
母が「元気か?」と言ってくれているような気になることがあります。

 

ふるさとに

母の呼びし声

青田風 (クマ:お粗末)

<時候を表わす色>

田圃の色に合わせて、古から、日の本の民が好きな色にしましょうか。
わが同胞は古より、「瑠璃色(るりいろ)」を大切にしてきました。
クマも守り珠として小さい頃から瑠璃を身に付けていますが、
濃い紫がかった青色です。
所謂、コバルトブルーと呼ばれる澄んだ青色です。
特に仏教では、瑠璃は七宝の一つとして極楽浄土を飾ってきました。
今の我々には、ラピスラズリと言った方が解りやすいでしょうか。

今日はここまでお読みいただき、ありがとうございます。

クマこと高柳昌人(向龍昇人)でした。

*このような話をセミナーにしました。

『日本の美しい姿を七十二候、季語、行事から学ぶ」

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