智慧の時代に大切なこと 6つのキーワード⑤遊び心
おはようございます。
さて先日、「6つの方向 調和」の中でCSVのお話をしました。
CSVについては詳細も概論もほとんどお話していませんので
解りにくい方が大勢いらしたようです。
横文字で言うから解りにくいのですが、日本は古くから、
企業と社会とが結びついて共に発展してきたことを
念頭に浮かべられると理解しやすいのではないでしょうか。
それこそ、近江商人の訓に観られること、
近年では松下幸之助翁始め各創業者が
仰っていることを観ても明らかです。
今更ながら、外国の学者が言うことではなく、
日本の学者が声を大きく言うべきことだったと思います。
本来、日本の経済は経世済民を旨とするものであり、
古き良き起業家、企業家はすべからく民への強い
ベクトルを持っているものです。
松下翁然り、古く近江商人然り。
今、世界中は、日本の古き良き文化を学習しているのです。
日本の経営学者はこのことに気づかず、外国の経営学者の
書いた書籍をこんな理論は初めてだと言わんばかりに
嬉々と翻訳し、これが経営学だと言っています。
彼らはなぜ日本を信頼し、温故知新の
気を捉えないのでしょうか?
閑話休題、
こんなお話はさておき、本題に戻りましょう。
企業が反映するのは継続的に商品を買ってくださる
顧客がいるからであり、その顧客や商人が安心して
生活できるのは安定した社会があるからに他なりません。
そうであれば、商人(企業)が社会の発展に寄与する方法は
税金を納めるだけではなく、社会に直接貢献することは
当然と考えてきた日本の商人に本を観ることは
あながち間違いではないと思います。
まだまだこれについてはお話したいのですが、
今日は6つの方向 第5、遊び心(遊びとユーモア)についてお話します。
ホイジンガーはかつて『ホモ・ルーデンス』の中で、
人間を「遊ぶ人」と定義づけています。
そして、「人間文化は遊びの中において、
遊びとして発生し、展開してきた」と言っています。
また、こうも言っています。
「人間は子供のうちは楽しみのために遊び、
真面目な人生の中に立てば、休養、レクリエーションのために遊ぶ。
しかし、それよりももっと高いところでも
遊ぶことができるのだ。それが美と神聖の遊びだ」
つまり、宗教も遊びであると言っているんですね。
今日のお話では、宗教論は横に置き、遊び心がなぜ、
これからの時代に重要であるかについてお話します。
スティーブ・ジョブス、彼の名前を知らない人はいないでしょう。
まだ言葉も理解しない赤ちゃんを除いて。
彼は、1976年にスティーブ・ウォズニアックとともに、
Apple Ⅰを作りました。
ジョブスは、巨大なビルのような大型コンピュータしかない時代に、
「1人1台のコンピュータ」を謳い、個人レベルのツールとして
使用されることを予見していました。
そして、画期的なApple Ⅱ。
ビジネスからゲームまで、1台のパソコンで楽しむという発想は
「遊び心」がなければできなかったのではないでしょうか。
今度は、ちょっとじゃんけんの話をしましょうか。
誰が勝っても恨みっこナシヨ、って言います。
なぜ、恨みっこナシなんでしょうか?
変な質問ですが、このように考えてみてください。
じゃんけんって、どれを採っても条件は同じですよね。
グーは、チョキに勝つ、けどパーに負ける。
チョキは、パーに勝つ、けどグーに負ける。
パーは、グーに勝つ、けどチョキに負ける。
3つのどこをとっても、もれがなく、ダブリがないですよね。
だから恨みっこナシなんです。
小さい頃、誰もがじゃんけんをしました。
どれかが必ず正解と言う理由付けがないから、
遊びとして楽しめたのでしょう。
緩和究大、
遊び心とともに「ユーモア」という言葉が思い浮かびます。
遊び心は、真面目一方の考え方に変化を与え、
別の視点からモノ、ことを見直させてくれる
起爆剤となり得ます。
また、ユーモアは、人と人を繋ぐ潤滑油と言えるでしょう。
人と人との繋がりが重要とされるこの時代の要請こそが、
ますます、遊び心、ユーモアが重要となってきた理由ではないでしょうか。
さて、ここまで来たんだからもうちょいと付き合っておくんない。
ユーモアは英語で ”you more” と書きます。
えっつ? 嘘を言っちゃあイケナイヨと仰るあなた。
まあ、ちょいっと次の話を聞いてみておくんない。
ユーモアはあなたをもっと豊かにする術(すべ)
ということがお解りになるでしょ。
エ~、江戸の文化のひとつに喧嘩があったそうで。
喧嘩を文化と言葉遊びで洒落ているわけではないんですが、
実際に相手を殴ったり、切ったりしてしまいますと、
これは、現代もそうですが、即、喧嘩両成敗と相成ったそうでございます。
さあ、そこで、直接相手を殴らないでも、
ダメージを与える方法が考え出されました。
これが、「啖呵(たんか)」というものです。
タンカと言いましても、
「古の(いにしえの)京の都に聞くとかや・・・」などと、
「五七五七七」で謳い上げる優雅なものではございませんで、
威勢のよい流れるような言葉で
相手にグウの音も出させないようにするものです。
例えば、
「すっとこ、どっこい! おととい、きやがれ!!」
こんな言葉、聞いたことは、ありゃしやせんかい?
デジタル大辞泉からの引用ですと、
すっとこ、どっこいとは、
1 馬鹿囃子(ばかばやし)の囃子詞。
2 相手をののしるときの語。馬鹿野郎。となっております。
すっとこは、裸体を表わし、どっこいは、どこへと言う意味があるそうで、
「まあ、裸同然の恰好で、お前さん、どこへ行くんだい。馬鹿かね!!」
ってな意味にお取り下さればよござんすよネ。
さて、次の「おととい、きやがれ」ですが、
おとといはその言葉通り、一昨日。
今ごろ、のこのこと、おいらの前に来るんじゃないよ。
一昨日にでも来てごらんよ。ってな意味です。
おいおい、昨日にだって戻れやしないのに、一昨日・・。
無理だよネ。一発触発の事態に遭遇した時、機転を利かせて、
「すっとこ、どっこい! おととい、きやがれ!!」
喧嘩をしようとした相手は、一瞬、何て切り替えそうか、
「・・??」って感じじゃないですかね。
このちょっとの間に、さっと相手から逃げてしまう。
残された相手も、居なくなった奴に怒るわけいかないんで、
しょうがねえやい、と気分を収める。
そしてあの野郎、上手いこと言いやがった、
今度はおいらも使ってみよう。
なんて言うことで、啖呵が広まったっていう
クマのほら話でございました。
でもネ、これは、ほんとは重要なコーチング・スキルなんです。
いつも、肩に力が入り、唇をきゅっと締め、眉をピッと立て、
相手をいつも敵と看做(みな)してしまいがちなわれわれ現代人。
江戸時代人は、ユーモアで危機をさっと避ける術(すべ)を
身に着けていたんですね。
どうでしょう?
「ユーモア」を常に自分の気持ちに添わせる。
とても大切なスキルではないでしょうか?
「ユーモア」とは、you more 。
あなたを、もっと豊かにする考え方です。
*「遊び」とは、楽しむ、娯楽、休養、リラックス、
ストレス解消などの目的で生物がする行動の総称と
記されています。また、機械や装置で操作が実際の
動作に影響しない範囲のことを指します。(Wikipediaより抜粋)
だから、「遊び」と「ユーモア」は同じベクトルを持つ言葉なんです。
今日はここまでお読みいただきありがとうございます。
これからの時代、正しいものは何で、間違っているものは何と
明確に区別できないほど多様化が進んできていることを
お伝えしましたが、日本は古来、この多様化を旨とする社会です。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
クマこと高柳昌人(向龍昇人)でした。
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