「立春」第1候「東風解凍(はるかぜ/こおりをとく)」
おはようございます。
立春の今日は自宅は快晴です。
ここから一年の新しいサイクルが始まるんです。
気を引き締め、身体を引き締めるのにはイイカモネ?
でもね、朝早く、「もう春だ、わーい春だ~」とばかりに、
庭に飛び出した猫たちが、一歩外に出て、そのまま固まり、
慌てて部屋に駆け戻りました。
まだ思ったより寒かったのですネ。
立春(りっしゅん)は一瞬(いっしゅん)の夢となりました。
閑話休題、
七十二候、第一候、「東風解凍(はるかぜ/こおりをとく)」。
東風は古来、「こち」と呼びますが、同じように、
「こち」と呼ばせる素適な言葉に、梅東風(うめごち)、
桜東風(さくらごち)、雲雀東風(ひばりごち)
などがあります。
その情景が目に映る良い言葉ですヨネ。
また、東の風と書きますが、この季節に
風が東から吹くとは一概には言えません。
ただ、陰陽五行では、春夏秋冬の四季を、
それぞれ東南西北の四方向に当て嵌めて
いますので、春=東を充てているんですネ。
因みに、春から順番に、東西南北ではなく、
東南西北です。
東南西北が小陽、極陽、小陰、極陰を指します。
この並び方は麻雀をなさる方には馴染があると思います。
寒くまだ薄暗い中、エイッと窓を開けました。
窓から入って来た散りかけた蝋梅(ろうばい)の
香りがいっそう春を誘っています
東風ふかば おもいおこせよ 梅の花
主なしとて 春な忘れそ
菅原道真・天神様がお詠みになられたように、
東風(こち)に誘われ1月の蝋梅から、
梅へと香りが移る季節です。
空気は冷たいながらも、鼻に優しい
春の香りが広がります。
春を運ぶ東風が凍っていた大地に蕗の薹や、
土筆が芽を出しやすいように優しく
春だよって囁いてくれているんですネ。
この季節には美味しいものがたくさん
でてきますが、真白な雪の中から、
ちょこんと薄緑の顔を覗かせている
蕗の薹なんざ、代表的なものじゃあ
ありゃしませんか?
田舎では、2月の初めに、山に入り、
蕗の薹を採っていた記憶があります。
この時期の蕗の薹は苦さが強いようで、
もうしばらく後の方が美味しいようです。
でもこの苦みと特有の青臭い香りが
独特の風味を醸し出し、日本酒のアテには
最高じゃありやせんか?
うぁァ~、いっぺいヤリタクなっちまいた。
どうも、陽気と同じで、文章に波があり過ぎだネ。
<時候を表わす季語>
「立春」、「春立つ」、「立春大吉」などが
まず季語として挙がるでしょう。
その他にも、この立春を過ぎると少し
水が温む気がしたことを、「余寒(よかん)」、
「春寒(はるさむ)」と呼びます。
しかし少し、水が温む気がしたのですが、
寒を終えても、寒さがぶり返すことがあります。
これを「冴え返る」と言う季語で表現します。
こんな寒い日には、「春の炉」と言う
暖かな季語も用意されているなんて
日本人のこまやかさですネ。
<時候を表わす色>
立春で新しい年が始まります。
立春という言葉は、明るく大きな
太陽の光を思い浮かばせます。
太陽の光はすべてのものにエネルギーを
与えんがために、古代人は太陽を神と
崇めたのでしょうか?
シュメール人、エジプト人、
そして日の本の民も然り。
この太陽を表わす色こそ、
「朱色(しゅいろ)」でしょう。
古来、我が国に於いてもこの
色が使われてきました。
弥生時代の古墳から骨と一緒に、
朱の顔料が出てくるそうです。
勿論、権力の象徴と言う
意味もあるのでしょうネ。
例えば、中学校の時、歴史の試験に必ず、
朱印状が出てきたでしょ。
これは時の権力者が国璽を押すのに
朱印を使っていたものです。
現代に於いても、賞状に朱印を押します。
このように、「朱色」は重要な色なのです。
さて、この朱は、辰砂(しんしゃ)と呼ぶ
硫化水素の鉱物から採りました。
日本では、「丹(に)」と言った方が、
馴染みがあるかも知れません。
この「朱色」にも幾つかの種類があります。
本来の天然成分から採れる辰砂の色
そのものを指す、「真朱(しんしゅ)」、
水銀に硫黄を混ぜて精錬する「銀朱(ぎんしゅ)」。
真朱は鮮やかな赤であるのに対して、
銀朱は黄味がより強くなった赤です。
真朱は輪島塗に代表される朱塗り漆器に使われ、
銀朱は書道を習った方には御馴染の朱の添削什に
使われている色です。
今日は、ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
クマこと高柳昌人(向龍昇人)でした。
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