「与天下人作陰涼(てんかの/ひとのために/いんりょうと/ならん)」
目次
大樹となってその木の陰に涼を求めてきた者たちに憩いを与える
大樹となってその木の陰に涼を求めてきた者たちに
憩いを与えることは、禅宗の求めるところだけではなく、
われら凡夫が生きる方向でもあろうと思うのです。
しかしながら、自分自身が
「与天下人作陰涼(てんかの/ひとのために/いんりょうと/ならん)」と欲し、
努力することは大切ですが、常にそれを支えていてくれる方々が
いらっしゃることを忘れてはいけないと思うのです。
自分のみで人は大きなこころに成長できるものではありません。
他者からの励まし、あるいは影となり見守って下さる方々が
おればこそ、成長できるのです。
また、ご自分の周りにいる方々に
何を与えて差し上げられるのか、
このことを帯同してご自分も前に進むことを
こころに留めていただきたいのです。