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二十四節気では、そろそろ「穀雨(こくう)」

おはようございます。
二十四節気では、そろそろ「穀雨(こくう)」と言うだけあって、
少しずつ、雨が降る日が増えていますネ。

草花に

生命 運ぶや

雨一粒(あめいちりゅう)  (クマ:お粗末)

 

しかしながら、この一雨ごとに、雨一粒ごとに、草木が青々と、そして大きくなっていきます。
ざあざあと降ると言うよりは、しっとりと降り注ぐと
言った方が、しっくりきますかね。

この雨は、まさに穀物やすべての生き物に、
勿論、われわれ人間にも恵みをもたらす雨です。
春先の暖かな光を浴びて、一斉に若芽が伸びた草木に、
恵みの雨。
この雨が、穀物の実りをもたらします。
このような日が何日も続けば、「菜種梅雨(なたねづゆ)」なんて表現に変わります。

 

しっとりと 春の雨ふり

草木に 黄や緑の いのちを与ふ  (クマ:お粗末)

 

七十二候では、明日から「葭始生(あし/はじめて/しょうず)」です。
これも、水辺に葭の若芽がひょこっと頭をのぞかせ、
すくすくと成長を始める様がよく伝わりますよネ。

クマの小さい頃は、川辺によく葭が生い茂っていました。
2月、3月には、枯れた感じだった川や池に、
葭の芽が水辺から顔を出し、一気に川や池が
生き返ったようになります。
この葭は、昔から日本人にとっては、大切な草ですよネ。
「あし」というよりも、「よし」と言ったほうがイメージしやすいでしょうか。
萱(かや)とか葭(よし)を使って屋根を葺く。
ふくといっても、ダスキンになるわけじゃありません。 (;^_^A )

今は、瓦すらもあまり使わなくなったのですが、
昔は瓦をお城やお寺のような重要な建物に使い、
一般の屋根は、このよしなどで作ったんですネ。
また、夏になり、日差しを避けるためのすだれ。
これも、よしで作りました。
そうそう、「よし笛」という笛もあるんです。
とても澄んだ素適な音色ですよ。

天より恵みいただいた

よしで作れし 笛の音に

神仏の優しき 声を聴く  (クマ:お粗末)

今日はしっとりとした空気の中でゆったりとお話できました。
あなたのまわりをぐるっと回ってみてください。
緑一色に輝いていませんか?
これから、春の雨を精気として、ますます緑々としてくるでしょう。
恵みの雨を楽しみましょう。

<時候を表わす季語>

ちょうど、この候の頃、4月21日~29日に、京都の壬生寺で

「壬生狂言(みぶきょうげん)」が催されるのが恒例となっています。

今年はどうなんでしょう?

鎌倉時代に、円覚上人が当時流行っていた疫病を
追い払う儀式として、この狂言を作ったとされています。

この「壬生狂言」が季語となっています。
また、これに付随して、「壬生念仏」「壬生の面」「壬生祭」などと言う季語も生まれました。
あるいは、「春愁(はるうれ)い」と言う季語はいかがでしょうか?

春は激しく命が動くものです。
木の芽が吹き、人は新たな人生を歩み始めるのです。
楽しい、楽しいとは思うのだけれど、
何かの拍子に急に悲しくなり、
何かがフッと変わることは有りませんか?
これを「春愁い」、「春思(しゅんし)」とか、「春愁(しゅんしゅう)」、あるいは、「春かなし」と言う季語で表します。

<時候を表わす色>

お待たせいたしました。

前候で藤の花を季語に挙げながら、色には入れないの?と思われたのではないでしょうか?
ここはやはり、この候の色は、「藤色」に尽きるでしょう。

 

紫草の根か蓼藍(たであい)と紅花を掛け合わして作った、淡く青味がかった澄んだ紫色は平安時代が藤原氏の権勢が強い時代であったからでしょうか、この色が愛されました。

 

明治時代に入って、「藤紫」と言う藤色よりさらに
紫が強く明るい色が化学染料で作られるようになりました。

同じ紫色系ですが、年齢的には、藤色は高貴な色合いとされ、年配向きであったのに対して、「紅藤(べにふじ)」とか、「若藤(わかふじ)」と呼ばれる赤味が強い淡い紫色が若い年代の女性に好まれているようです。
ちょうど、5月に咲くライラックの色と言えば解りやすいでしょうか?
このほかに、「藤鼠(ふじねずみ)」と言う江戸時代に流行った鼠色が入った淡い青紫などがあります。

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
クマこと高柳昌人(向龍昇人)でした。

このようなお話を4月の末の2日間で行います。

今回は無料で行いますので、下記より詳細をご覧ください。

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