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七十二候では、第二十四候、 「麦秋至(むぎのとき/いたる)」です

季節の流れは早いものです。

もうすぐ梅雨。

そろそろ、麦の収穫の時です。

おはようございます。

今日はちょっと雨模様の日です。

こんな日は七十二侯でこころ豊かに

楽しくしていきましょう。

さて、七十二候では、第二十四候、

「麦秋至(むぎのとき/いたる)」です。

 

なんか、変な言葉に聞こえませんか?
真夏に向かっているのに麦秋なんて。

 

麦は、この時期に豊かな収穫期を迎えます。

実際の季節ではまだまだ秋ではないのですが、
麦にとっては「収穫の秋」を意味して

いるということです。
春夏秋冬の四季を陰陽五行で見ますと、

秋は物、事の収穫期を現しますので

このようにつけたのでしょう。

 

クマの田舎の原風景として、黄金色に光る麦畑と、

青々と広がる田圃が浮かびます。
今はあまり見ないのですが、昔、この梅雨入りの時期、
麦の刈り入れをして、今度はお米の苗代を作るという
二毛作をしていた農家が多かったように記憶しています。
季節感では、梅雨に入る前のしばしの乾燥の時期です。

 

小津安二郎監督の作品に『麦秋』がありますが、
最後のシーンで、一面に黄色く光る麦畑を眺めながら、
静かにこれまでの人生を語っている

老夫妻の姿が思い出されます。

 

わたしの小さい頃もこのような麦畑が多く、
黄金色にたわわに実った麦を刈り取る姿が
こころに豊かさを醸し出してくれ、
幸せな気分になったものです。

 

そして、麦を刈り取った後の田圃に今度は

水を張り、苗代で作った苗を田圃に

スッスッと整然と並べて置いていく。

 

苗を置いた後に残る苗の整然とした青さが
これから成長していく希望を彷彿と

させてくれました。

 

日本という国は、科学技術が発達し、

世界でも最先端の技術国、工業国では

ありますが、このような原風景が

我々のこころの拠り所であることを

忘れてはいけないような気がします。

結(ゆい)と呼ぶ

仲間つくりて 田植えなす

きずなの時代  ここにふたたび

(クマ:お粗末)

 

昔は、村の人々が集まり、組織を作って、

各人の田圃を共同で田植えをしました。
この組織のことを「結(ゆい)」と言いました。

 

今、色々な形で、きずなを結びあい、

人々のこころに田植えをしてくださっている

方が多くいらっしゃいます。
このこころへの田植えが日本中に広がり、
実りある日の本になることを願うばかりです。

<時候を表わす季語>

 

「早苗」を作り、本田に移し替える。
「田植」の時期。
これらの季語から、「早苗取り」、「田植唄」、

「田植組」、「早乙女」と言うような

季語も出てきました。
また、この候の「麦秋(ばくしゅう)」、

「麦の秋」も季語となります。
麦を5月の初夏に刈り取って、田植えになります。

<時候を表わす色>

 

ひとつは、麦の色をこの候の色と

言わなければならないでしょう。
季語でも取り上げました「麦秋」の

黄金色一色に染まった麦畑。
この刈り取りに疲れて、一瞬、

腰を伸ばして家の方を見ますと、
苗代の早稲の緑色が

目に飛び込んできました。
まさにこの候を印象付ける

色の対比ではありませんか?

 

もうひとつは、「若竹色(わかたけいろ)」でしょう。
一雨の後の竹林に行かれると、陽の光が、

残った雨の雫に反射して、竹林に

留まったのでしょうか、若竹が

清々しく発色しているかのように観えます。

 

この若竹も少しの間を置きますと、

濃い青緑、所謂、「青竹色(あおたけいろ)」と

言う色に変化していきます。
この色にも江戸の好みが入った暗い茶褐色の

「煤竹色(すすたけいろ)」と言う色があります。

 

さらに、この煤竹色を少しばかり淡くしたものを

「銀煤竹」、緑を掛けたものを「柳煤竹」と

呼んで江戸時代に流行ったそうです。

 

お日様が強く降り注いでも、雨がしとしと

降っても、天は木々のみならず、我々動物にも

大いなる恵みを与えてくださいます。
日、一日がとても素適な季節です。

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
クマこと高柳昌人(向龍昇人)でした。

 

<お知らせ>

今日のような日本の文化、二十四節気・七十二候と季語

そして日本の色を合わせた月1回のzoom講座を開催します。

詳細は後日お話しさせていただきます。

*これからの時代は知性だけではなく、感性も同時に大切になってきます。

このような文化的なセミナーも私はコーチングと考えています。

 

 

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