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思い込み

おはようございます。

さて、あなたのまわりで、一所懸命努力しているのだけど、

なんか結果に繋がらないという方はいらっしゃいませんか?

 

横から見ていると、同じところをグルグル、ぐるぐる。

だけど、その方は前進していると信じてる。

 

こういう場合どうしていますか?

 

その方に気づいていただきたいからといって、

「カラ回りしてませんか?」なんて言えないですものネ。

 

わたしの尊敬する社長(Tさん)がそんなクライアントでした。

一代で従業員30数名を抱える会社に創り上げてきた方です。

従業員が5人、10人のときは、社長が親父で、従業員が

息子、娘のようでとてもワイワイと家族のようだったそうです。

 

夏には、仕事を早く終えて、みんなで納涼ビール大会!!

年の暮れには、全家族分の餅つき!!

 

楽しかったそうです。

 

でも、30数名の従業員を抱える会社になると、

ご自分が親父だとばかりは言えなくなってきます。

課長、部長、専務らの役職者に責任を持たしてやりたいと、

この社長は考えました。

 

わたしのクライアントになったのはこの頃でした。

 

社長はいつも次のように言っていました。

それこそ口癖のように。

「せっかく、あいつらに責任を持たせようと

しているのに、あんなやり方じゃダメダ」

 

まったく、この社長を知らない人ならば、この話を聞いただけで、

「こりゃ、ダメダ」、ですよね。

 

この社長は、権限を委譲する気がないと判断されますよね。

 

しかし、この社長は本当に部下に成長してもらいたいと思っていたんです。

だから、親父のように息子を叱っていると言った感じ。

 

わたしは社長に次のように聞きました。

 

1、「これからお話しすることは、社長がなさっていることに真っ向から反対することです。

  Tさんはわたしの話をお聴きになる気はありますか?」

 

2、話を最後まで口をはさまずに聴くとのTさんの確認をとり、次のように続けました。

 

  「Tさんは、M部長をどのように思ってらっしゃいますか?」

 

  とても、唐突な質問ですが、Tさんは、

 

  「Mは、昔から真面目すぎるんだ。いつも、なんに対しても真剣で。

あいつは、それがあたりまえだと思って、自分の部下に対しても同じことを要求する」

 

  「S課長はどうですか?」

 

  「Sは、昔っから優しくてね。だから、商品を売りに行ってもすぐに相手の言うとおりの値段で交渉してきちゃう」

 

  こんな質問をわたしは他の従業員についてもしていきました。

 

  途中から、Tさんの表情が優しくなってきました。

  「クマさんは、なんでこんな質問をするの?」

 

  こう訊かれたので、「社長は今、話しながら何を観ていましたか?」って訊きました。

 

  しばらく黙っていたTさんは、次のように言いました。

  「彼らも成長したんだな・・・」

 

  しみじみとした口調でそう言いました。

 

  わたしは、「今日はここまでにしましょう。もう一度1週間かけて彼らを見つめてください」とリクエストしました。

 

このあとは、何もTさんにプレッシャーをかけないようにしました。

もう、Tさんの変化がみてとれるからです。

 

自分の思いこみの上にいっぱいいろいろなものを積み重ねても、砂上の城となってしまう危険があります。

 

思いきって、そこが砂の上であることを伝えることも時には必要です。

 

今日はここまでお読みいただきありがとうございます。

クマこと高柳昌人(向龍昇人)でした。

 

コミュニケーションにおいて、ちょっとしたボタンの掛け違いで、

大てしまうことがあります。

このような思い込みも溝となります。

特別セミナーを開催します。詳細は下記よりご覧ください。

 

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