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行動とはこころが鼓動すること

おはようございます。

クマは、このブログの中で、コーチングと禅語を絡めてお話することで、

クマが考えるコーチングとはどのようなことなのか、

また大切なことは何なのかと言うお話をしてきました。

禅語とコーチングが近しいものだと

少しは思っていただけたでしょうか?

 

両方とも、あなたが自分で自分の言葉に気づく。
両方とも、あなたが自分で自分の行動を決める。
両方とも、あなたが自分で自分の軸を見つける。

禅語やコーチングとは、このような作用を果たす

ための灯りのようなものです。

 

コーチングというネーミングからアメリカから最先端の

スキルを輸入したと思っていらっしゃる方が多いのですが、

現在、企業で多く採用するようになっているコーチングは、

江戸時代から各商店の家訓として成立していた、所謂、

「企業理念」を本として具体的なお客様に対する心構え、

行動を謳ったものとクマは考えています。

 

また、アメリカで1986年、Coach University が誕生し、

プロのコーチを養成し始めたのですが、そのときのコーチングの

手法については、当時のスポーツコーチを題材、手法として

取り上げてはいますが、その他に、ビジネスとして日本企業が

どのように爆発的な成長を遂げたのかを大きな題材として

研究していますし、松下幸之助氏、井深大氏といった

日本を代表する起業家を題材として取り上げています。

 

この結果として、コーチングが徐々に変化を伴って、

現在の形になってきたのです。
クマはコーチングを学ばせていただき、2003年から

コーチとしてコーチングの実践に努めてきました。
しかしながら、いつごろからか、この学んだコーチング

だけではなく、日本の起業家たちの研究と、古くから

伝わってきた禅語や日本文化の中で培われた文化を

コーチングの基盤として、パーソナル(自己基盤、自己の軸)を

中心に考えるようになってきました。

 

このように観て参りますと、古き時代から、日本では

村々でお寺を中心に、日常的に法話が

行われてきたことを思い出しました。

 

貧しき中で生活をすることの苦しみ、
自分の子が急に亡くなったことへの悲しみ、
新しき命を授かったことへの喜び、
老いることの不安等を
お寺のお住職様にお話しすることで、

こころが軽くなる、生きようと思いが宿る。

 

これらの働きは、クマがやろうとしていることではないのか、

いや、コーチングそのものではないのかと思うようになってきました。

 

人とは動くものです。
動くためには、自分のこころが軽くなることが

必要ではないでしょうか?
クマは、このブログで、コーチングにおいて、

重要な「行動する」と言うことについてお話してきました。

 

コーチングって何をすることなのってお聞きしますと、

「コーチングの目的は、相手の行動を促すことだ」とか

「相手の目標を達成することが目的だ」と仰る方がよくいらっしゃいます。
確かに、行動を促すことも大切ですし、目標を達成することも大切です。

しかし、それが達成できたからOKなのではなく、

その行動と、目標の達成の結果、ご自分の中で

何がどのように変化したのかを知っていただくこと。
ここから得られたことが今後の行動決定における

ご自分の確固たる基盤となることを確信していただくこと。
これらのことが重要ではないかと思います。

 

したがって、目標に向かって実践したけれど、

達成できずに途中で一旦、断念したことすらも、

大いなる勉強になるのです。

さて、このように行動することで、

何がどのように変化していくのでしょうか?

 

コーチの中には、先程のように相手の行動目標に

焦点をあてることがコーチングと考えている方が

おいでですが、クマは相手の行動目標に焦点をあてることを

コーチングの目的とは考えていません。

 

相手が持っている自分軸とその意識の変化こそに
焦点をあてるべきだと思います。
そのために行動そのものではなく、

その人自身に焦点をあてています。
焦点を人にあてることで、行動の基盤となるその人の自分軸、
言い換えれば、コア(核)、価値観をきちんとその人自身が
理解することができるようになります。

 

この自分軸を理解することが、今後の様々な

目標に対して向って行く大きなポイントと

なるのではないでしょうか。
このことを基盤にしたクライアントの成長過程を

説明すると次のようになります。

 

一つの目標に向かって実践する。

自分軸(コア、価値観)を感じる。

新たな経験をして、目標を達成する。

自分軸に沿った行動はワクワクし、気持ちが軽くなることに気づく。

さらに経験をする。

自分軸をしっかりと理解する。

新たな経験、目標が、意識しないでも自分軸を反映させている。

自分軸に沿った行動は、目標を最短時間で達成することを理解する。

 

このように成長してきた方は、自分軸を持って行動するのですが、

自分軸の不安定な方との大きな違いは、次の2点です。

 

□ 即断即決ができる。

自分軸に常に自分で問い掛け、シミュレーションをしているので、

課題や問題が発生したときに、決断までの時間が短い。

 

□ 常に他者へ目を向けている。

自分軸を成長させる際、他者との関わりにおいて得るこころが

育てられているので、他者のために何ができるかという

「利他」のこころが行動の焦点と成り得る。

 

閑話休題、
クマが好きなお茶道では、利休居士がこのように仰っています。

「稽古とは一より習い十を知り
十よりかえるもとのその一」

何事も、習うときには、一から始め、二、三、四、五と

進み十まで習い、その次は再び初めの一に戻って、

改めて二、三、四、五と順に進みます。

 

しかし、初めて一を習うときと、十から戻って再び

一を習うときとでは、その習う人のこころのレベルは

全く違うものではないでしょうか。

クマのコーチングはこの「こころのレベルをあげる」ことに焦点を置きます。

 

また、どんなお稽古事でも、最初、所作(動作)が

なかなか覚えられずお師匠さんに叱られたことが

あるのではないでしょうか。

何度も何度もお稽古しているうちに、

頭で次の所作(動作)を考えなくても、

スッと手や足が出来るようになります。

これを現代的に言うと、「学びの4段階」ということができます。

 

1段階  知らないしできない(無意識の無能)
2段階  頭で解っていてもできない(有意識の無能)
3段階  知っているが意識しないとできない(有意識の有能)
4段階  無意識でできる(無意識の有能)

 

この第4段階の無意識でできる(無意識の有能)状態になって

初めて、自分の軸を自分で大切に考えることができるレベルとなります。

 

この状態になりますと、自分の意識は自分の行動に向くのではなく、

相手が何を求めているかを考える方向に向かっているのではないでしょうか。

自分の軸意識と目標がひとつの方向で固まっているから、

これを達成することで誰が喜ぶかが大きくクローズアップされてくるのだと思います。

 

行動を起こさせることにのみ終始してしまう。
目標を達成することにのみ終始してしまう。
これは、行動と言う変化ではありますが、

その場その場の変化しかもたらしません。

 

あなたに必要なのは、一時的な変化ではなく、

内面のシフト(より高次元な自分への変化)ではないでしょうか。
あなたが何を成し遂げたかというよりも、

あなた自身が誰であるかをしっかり観ることを

わたしはサポートしていきたい。
そして、あなたが人生において調和がとれているかを

サポートしていきたい。
そのための、自分軸作りをサポートしていきたいと考えています。

 

今日は長くお話してしまいました。

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

クマこと高柳昌人(向龍昇人)でした。

 

追伸:人は人生を長く経ることで、身体機能が低下してきます。

これは何人も避けることができないことなのですが、

反対に、大きな経験値をこころに持つことで、

益々、こころが軽くなってくるものだと思います。

 

若いときの何事か解らないが無性に叫びたくなった、

走り回りたくなったことをPassionとすれば、

人生経験を数多く経て、利他を行うことで

こころ優しくなることをクマは、Emotionの発動と呼びます。

 

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