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ストレスは怖いものか? ー『平常心是道(びょうじょうしん/これ/どう)』

おはようございます。

今日はストレスを軽減するお話です。

ここまで話をお聴きになっていかがでしょうか?

ストレスは別に怖いものではないし、

逃げ出すこともないことがお解りいただけたでしょうか?

 

言葉遊びでストレスをこんな文字に置き換えてみました。

 

「主登禮寿」

もちろん、ストレスと呼んでいただきたいのですが、

あなた自身が「ストレス」に立ち向かって、

これを受け入れ、ストレスの壁を登り、

色々な人々の考えを受け入れ調和をとるように、

あなた自身もあなたを構成しているものが

集まって自ずからの調和をとることで、寿を得る。

このように思います。

ちょっとコジツケ過ぎですかネ?

 

こんなにこじつけなくても、今日のお話を聴いていただければ

ストレスと戦わずにスッと乗り切れるかも。

 

今日は 

お茶の話から始めますが、それがどうストレス軽減に繋がるの?

なんてキツイこと言わないで、まあお茶でも一杯飲みながら、

ゆっくり聴いてください。

 

利休居士は仰いました。

「茶の湯とは只湯を沸かし、茶を点てて、飲むばかりなり。」
仰っていることは、誰にでも理解できることですが、
実際に、これを実践するとなると、できないことに、
はたと気付くことになります。

 

1、まず、「ただ湯」と言うが、どの位の温度に保つのが、
良いお茶を入れるのに適しているのか?

 

これを考えるとき、季節、気温によって、
また人の体感温度によって温度が変わることに気付きます。

 

炭の配置によって火の具合も変わります。
お客様が寒ければ、火の気が少しでもお客様に届くように、
お客様が暑ければ、火の気がお客様にまわらないように。

 

これらのことの結果が、「只湯を沸かし」なのです。

 

2、次に、「茶を点てる」と言いいますが、
茶器によって口当たりがまったく変わります。

 

夏の暑いときに、口当たりがぼってりとした茶器では暑苦しいでしょう。
冬の寒いときに、涼やかな青磁の薄い口当たりではことさら寒く感じるでしょう。

 

そして、どのようなお服加減が、そのお客様に一番美味しいと思っていただけるか?

 

例えば、お客様が暑い中、お出でになられたとき、
あなたならどのようにお茶を差し上げるのでしょうか?

この場合はお抹茶よりもお煎茶のほうが説明しやすいので

お煎茶を頭に浮かべてください。

 

急いでお出でになられたお客様に、熱いお茶は禁物でしょ。
だって、暑い中をお急ぎに歩いていらしたのですから、喉が渇いてらっしゃる。
一気に飲めるほどの温い(ほどよくぬるい)お茶をまず一服。

それから落ち着かれて、喉も少し潤われたら、
今度は少し熱めに入れて差し上げる。

 

こうすればお茶が美味しくいただけるのではないでしょうか?

 

3、さて、最後の「飲むばかりなり」。

飲むだけなんですが、あなたのために入れていただいたお茶です。

また、最終消費者たるあなたは、入れていただいた相手に対してだけではなく、
お茶畑になったお茶っ葉が太陽の光をいただき、
大地から恵みの水をいただき、
一葉一葉、手で摘まれ、
職人さんが揉んで作ったお茶の一滴、あるいはお抹茶の薫り。

これをいただくことを感謝して、お茶をいただいたことはありますか?

 

これらが当たり前にできること。
これらのことを一瞬で全てをこころに浮かべ、
即、行動できること。

常なる生活の流れの中でこれらを行うこと。

これが『平常心是道(びょうじょうしん/これどう)』です。

 

この言葉は、わたしの好きな、馬祖道一禅師が謂われた言葉として、
『無門関』に収められています。

 

難しい修業、これはこころを強く修業する過程では必要と思います。
しかし、その修業に明け暮れる中に、難しい修業だけではなく、
日常の生活の中にも、われわれが修業できる要素は
あると言うことを忘れないでいただきたいのです。

 

いや、それどころではなく、日常の中のごく当たり前の中にこそ、
真実があると馬祖禅師は仰っているのではないでしょうか。

 

曹洞宗の開祖、道元禅師の御言葉で、
「春は花、夏ほととぎす 秋は月 冬雪冴えて 涼しかりけり」
と言う言葉があります。

まさに、馬祖禅師が仰ることとぴったり符合していると思いませんか?

 

「如何なるか是れ道?」
これに対する言葉こそ、
「平常心是道」です。

 

これほど、簡潔で実践するのに深く意味を持つ言葉を知りません。

 

○ 今日は、当たり前のことを当たり前にすることの大切さをお話しました。

 

ここまでお読みいただきありがとうございます。
クマこと高柳昌人(向龍昇人)でした。

 

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