ブログ

Blog

変化しているのかなあ?

おはようございます。

もう年の瀬ともなり、この1年をどのように過ごして来たのかと手帳や雑記帳、ブログなどを見返しておりました。

 

このお話はもう6年前のお話です。

 

この年(2016年)の12月3日に一般社団法人成城古典芸能協会第2回公演を

無事終え、今年(2016年)のプロデュースは終了しました。

色々な方から公演がとても素晴らしかったと仰っていただき、

ありがたく思っているのですが、

クマ自身はあれができなかった、

これも考慮できなかったと反省の日々です。

 

中でもゲストとしてお出でいただいた常磐津文字蔵師こと

都一中先生にはとても失礼なことをしてしまったとの

思いでいっぱいです。

 

一中先生には以前も失礼なことをしながら、

先生にはとても大きなおこころに

救われたことを思い出しました。

今日はそのときのお話をしたいと思います。

 

都一中師と言う江戸浄瑠璃一中節12世宗家がいらっしゃいます。

 

一中節は1650年頃に初代都太夫一中が当時流行ってはいたが

バラバラの感があった浄瑠璃を統一して優雅で上品な音色を

奏でる三味線に合わせ浄瑠璃を語り、これが江戸でも大流行して、

その後の常磐津、清元、新内、富本、長唄の源流となって行くものですが、

明日(2016年12月23日のことです)、紀尾井ホールで「一中節稀曲の会」が催されます。

もう既に満席のため、皆さんにはお聴きいただけないのが残念ですが、

一中先生のご厚意で海外から本学に来ている留学生7名をご招待いただきました。

 

日本に来ている留学生ですから日本の文化に興味はあるのでしょうが、

なかなか彼らだけではこのような機会を掴むことはできません。

大学で国際交流を担当している方がおりましたので、

そこに連絡をして、興味のある留学生に声を

掛けてくれるよう頼みました。

 

チケットを通常求めますと、高い金額でありながら、

あっという間に満席になる催しなので、

担当者には次のように説明し、

学生への条件をつけました。

 

12月23日は、天皇誕生日で祝日ですが、大学は

通常講義があるので、学生には必修科目等がある場合は、

そちらを優先し、今回はムリをしないことを前提として。

 

条件1、都一中先生のご厚意で学生は無料招待

としていただいたので、この素適なプレゼントに

対して、学生一人一人のこころからの

リプレゼントを考えて欲しい。

 

何も高価なもの、お金を掛けることが重要ではなく、

感謝の気持ちでよい。

何かを買うのならば、千円以下でよい。

これを会が終了後、一中先生に一人づつ

手渡しでお礼を述べる機会を作るので

感謝の気持ちを伝えること。

 

条件2、これは、国際交流室の一つの業務と

考え、引率者を一人付けて貰いたい。

 

この2つの条件を付けた上で、

1週間後に日付を切って、

募集してもらいました。

 

その結果、クマとしては、2,3人カナ? と

思っていたのですが、締め切りの当日、

午後遅くなって、私に促されてやっと

連絡があり、次のように言われました。

 

1、参加者は7名。

2、私たちは通常業務があるため、参加できないので、

小生に引率してくれるよう言われました。

3、一中さんへのプレゼントは、学生に負担を掛けたくないので、

国際交流室の予算の中で支払う。

 

この担当者は、当たり前の顔をして、上記を私に話しました。

クマは、叱りました。

 

「何故、2つの条件を付けたのかを理解できないならば、

条件を言ったときに何故質問しなかったのか。

また、国際交流室が、お金を払ってしまえば、学生たちに

何を学んでもらうのかが全く解らなくなってしまう」

 

これに対する答えは、

「貧乏な学生からお金を取ることはできない」

「私たちは業務が忙しいので、そんなことは仕事ではない」

 

いかがでしょう?

どちらが正しいと判断していただく必要はありません。

 

しかしながら、クマは当初から学生分を国際交流室で

負担すべきだとは一度も言っていません。

 

一中さんからおこころをいただいたのだから、

おこころを返す。

これが日本の文化のあり方だと思いましたので、

条件を付けました。

 

また、一度、担当者と一中さんを引き合わせることで、

クマを通さなくとも、次回の機会も生まれるのではないかと考えました。

 

たった一つの出会いで、人は変わり得るものだと思います。

しかし、眼に見える自分の尺度を持って

相手を推し測ろうとすれば、

せっかく、Changeする可能性のChance は

観えてこないのではないでしょうか?

 

眼に見える尺度を持って何事をも測ろうと

する方が増えてきたように思います。

人の大きさはセンチで計るものではありません。

他者をおもうこころの広さで計るものです。

 

今日も庵入居なクマでした。

 

こんなこともあったのですネ。

今日は何を伝えたいのか自分でもわかりません。

あなたがおとりいただくままでよろしいかと思います。

 

でもあれから6年も経ったんだね。

これを読み返して、思い出しながら、

クマは変化しているのかなあ?

なんて、思っております。

 

ここまでお読みいただきありがとうございます。

クマこと高柳昌人(交流小人)でした。

 

追記:

日本の文化を伝えるセミナーを来年1月より開催します。

年末の慌ただしさではありますが、どんな内容のセミナーなのかを

試しに覗いてみたい方は下の画像をクリックしてご覧ください。

SHARE
シェアする

ブログ一覧

ページの先頭へ