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「ありがとう、を100%」

おはようございます。

私の誕生日は11月ですが、

誕生日が近づくと思いだすことがあります。

随分前にブログでお話したことなんですが、今日、改めて皆さんにお話したいと思います。

 

私はコーチをしておりますので、スキルのことをお話することもありますが、

しかし、次のようなスキルを聴かれた方はいらっしゃらないのではないでしょうか?

ありがとう、を100%」と言うスキルです。

目次

ありががとう、を100%? こんなスキルあるの?

コーチング・スキルに、こんなスキルはあるのかな?

ないだろなァ・・。

そんな風に思わないで、まァ、一服お茶でも飲んで、聞いてください。

もう、25年前になりますが、クマはフランスの

コルマールという田舎に4年間ほど住んでいました。


仕事で行ったのですが、結婚したばかりの

かわいい妻と2人で、まわりはフランス人ばかりと

いう環境に毎日毎日が楽しい変化の日々でした。

7月に赴任して、5ヶ月も経ち、だんだんフランス人の友達もでき、

生活が落ち着いてきますと、妻とよく日本での

過去の思い出を話すことが多くなりました。


妻とは出会って数ヶ月で婚約し、結婚し、

すぐにフランスに来てワーと時が過ぎたので、

お互いの小さいころの話をあまり知らなかったんですね。


お互いの小さいころの話を聴きながら、話しながら

お互いに泪が自然とこぼれました。

日本へのノスタルジアではありません。


2人で想ったのは、わたしたちの両親がわたしたちを

いかに愛しんでくださったか、

その愛しみのお蔭でわたしたちは夫婦として出合うことができ、

今、フランスという地で、これまで会ったことのない知己に出会えた。

このことに感謝していました。

小さいころ、お互いの家は貧乏といってもおかしくない環境でした。

そんな中、妻は、親から人への感謝をいつも教えられたことを

わたしに何度も嬉しそうに泪を浮かべて説明しました。

わたしが日本の歴史を好きなことを知っていた母は、

苦しい生活の中から、わたしに日本の歴史全集や、

日本文学全集を買ってくれた話を妻にしました。

しまいには、どっちがどっちの話か解らなくなるほど

入り子になってしまうほどでした。


そして、11月のわたしの誕生日の数日前、

コルマールの小さな花屋さんで、花束を遠くにいる

愛する人に送ることができると知りました。

花屋のご主人に、日本だけど送ることが可能かと訊いたところ、

世界中どこでも送ってあげるとフランス人らしく答えました。

妻に良いかな? って訊きました。

「僕の誕生日に、日本にいる母に、花束を贈りたいんだ」

その花屋さんは僕の誕生日のその日に、

日本の母に花束が届くために、

いろいろと確認してくれ、

これで大丈夫と言ってから、

「君は素敵な青年に成長したんだね。

そしてその君を育てた君のお母さんは、

とても素敵な方なんだね」

こう付け加えてくれました。


母を褒めてくれたことを、とてもとても、

嬉しかったのを覚えています。


わたしの誕生日の日、一本の電話がきました。

妻が電話口で、急にぼろぼろ泪を流して泣き始めました。


母からの電話でした。

わたしが電話を換わると、電話口から

嗚咽が聞こえてきます。

「母さん、どうしたの? なんかあったの?」

心配になり大きな声で訊きました。

「・・・」


しばらくして、「ありがとネ、ありがとネ」と

何度も言う声が聴こえてきました。


わたしからの花束が届き、びっくりしたようでした。

そして、花束に添えられた言葉を読んで

嬉しくなり居ても立ってもいられなくなり、

電話をしたとのことでした。

朝、5時前だったのでわたしたちも眠かったね、

という話を20数年経った今でもします。



母に伝えた言葉

「今日は僕の誕生日です。

これまでは母さんが僕をお祝いしてくれて

ありがとうと思ってきました。

フランスに来て、日本を離れてみると、

あなたからいただいたお心が今の僕を

作っていることに気づきました。

○○(妻の名前)と出合い、ここにいることに

すべての人に感謝しています。

今日、初めて誕生日の意味が解ったような気がします。

僕の誕生日は母であるあなたと父に、

この世に出させていただいたこと、

愛しんで今日まで育てていただいたこと、

これを感謝する日だと思います。

ありがとうございます」


あなたがあなたの大切な人たちに

ありがとうと伝えること。

これはスキルではないですよね。

でも、とっても大切にしたいことです。

今日は、「ありがとう、を100%」と言うことをお話しました。

今日はここまでお読みいただきありがとうございます。

クマこと高柳昌人(向龍昇人)でした。

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