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枠を外す、粋である

今日は、
枠に嵌まって固まるよりも、枠から
はみ出て粋に活きたいと言うお話です。

皆さんは、「枠(わく)」という言葉を聞いて、
どのような感じを持たれるでしょうか?

目次

枠を外す、粋である

「枠に嵌まって気持ちいいねェ」
「枠があるから、人生生きていけるんだ」

こんな風に口に出してお話になられる方は、
あまりいないんじゃないでしょうか?

でもネ、皆さん、こころの奥では「枠」の中に
いたほうが楽だ、動かない状態の方が安心できる、
なんて思っていませんか?

さて、「枠」って言葉を引きますと、
木や竹などの細い材で、器具・建具などの
縁にしたものという説明があり、
「枠にはめる」と言う例文が出てきます。

範囲を制限して、その中だけを有効とする
ということです。

われわれは、ともすればこのような枠を
自分でも気づかないうちに作ってしまう
ものではないでしょうか?

「あの課長は僕を嫌っているから、僕はなんにもさせてもらえない」
「僕は三流大学だから、出世の道は閉ざされている」
「あの娘がいるせいで、私はやりたいことがなんにもできない」
「世の中が悪いんだ」

とても悲しくなる言葉です・・。 

どうやっても、他者を変えることはできないんですが、
自分で自分ならば変えることができるんですよ。

他者のせいにして、一生そんな枠の中にいるんですか?

「リフレーミング(枠を変える)」

心理学用語に「リフレーミング(枠を変える)」と
言う考え方があります。

われわれは何かを見るとき、自分のものさしとか、
つけている色眼鏡を使って、見る癖がついています。

このようなものさし、色眼鏡といった「枠」を外して、
物事を見直す。
これを「リフレーミング」と言います。

例えば、上記のように、ネガティブに考えていることを
別なポジティブな言葉で置き換えてみる。

こうすることで、気分が変わったり、見えるものが
違ってきます。

ポジティブな意味づけをすることから、
「意味(内容)のリフレーミング」と言います。

また、自分の持っているものさし、色眼鏡を使って、
良い方向に持っていく方法もあります。

例えば、「自分は優柔不断だ。これが欠点」と
思っている人が、

実は、分析能力に長け、慎重に物事を考える
タイプであったことに気づき、研究者になって
成功した、なんて話を聞いたことがあります。

これを、自分の持っている枠が他のどんな状況に
役立つかという考え方から、
「状況のリフレーミング」と言います。

このように、枠を変えて見ることは、
一歩前に進むのに重要な観点だと思います。

どなたかが、そんなのは単に論点を
すり替えただけじゃないかと仰ってますよね。

そのとおりです。
でも・・、


人間って常にロジックにのみ真実を求めるのではなく、
言葉によって楽になれる、
言葉によって前に進めるときもあるのでは?

わたしは、これを
口(くち)のマジック ⇒ 口ジック(こうじっく) 
と呼んでます。
(ひで~ェ、ギャグとしても辛いと、お叱りを受けそうです。)

枠を変える ⇒ 粋になりましょう

さあ、ここからが今日の本題です。

枠を変える ⇒ 粋になりましょう

何のこと? って言わないで、
まあまあ、どう展開するかごろうじろ。

「枠」の右側は、九に十ですが、
卒のそつと言う漢字の俗字です。

これは、終に(ついに)とか、一番深い状態を指す
漢字ですので、

この内容を当てはめれば、「粋」と言う言葉は、
粒が揃っていて、不純物のないお米の
精白された状態を指します。

このような意味合いから、
「粋」とは、

自分を磨き上げて、
自分を誇示せず、
他者のことを慮る
意気がある人

のことといってもいいんじゃないでしょうか?
(ちょいと決めつけ感がありますが・・・。)

ちなみに、江戸後期の作家、喜田川守貞が著した
「守貞漫稿」の中で、「粋」について
次のように書いています。
ちょいと好きな文章なんでのっけてしまいやす。

「京坂(字ママ:大阪、京都、関西を指す)は
男女ともに艶麗優美を専らとし、かねて粋を欲す。

江戸は意気を専らとして美を次として、風姿自ずから異あり。

これを花に比するに艶麗は牡丹なり。優美は桜花なり。
粋と意気は梅なり。

しかも京坂の粋は紅梅にして、
江戸の意気は白梅に比して可ならん」

こんな風に言ってます。

この関西の粋(すい)と江戸の意気(いき)が
明治時代になってごっちゃになり、
今の粋(いき)と言う意味になったと
考えられています。

なお、この守貞文章中の「粋」は「すい」と読みます。
純粋の粋です。


日本酒の大吟醸は精白50%以上ですよね。
精白を深めることで美味しい酒ができます。

我々のこころも精白可能な限り精白する
ことが大切です。

枠をいつまでも抱え込んでいるのではなく、
自分を磨きましょう。

枠をはずすのがちょっと難しいならば、

枠をちょっとづつ変えて
⇒ 粋 になりましょ。

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